愛しあおう、水たまりは希望を映している。
2003年7月26日注)昼酒で酔っているので話が長いです。
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お休み日。
朝起きたら(いつものことだけれど)部屋が
おっそろしく汚かった。
キーーーーーーー!!ってなった。
でもなんにもする気がおきなくて
キーキー気分のままでいた。
オットがのろのろ起きてきた。
わたしは黙ってた。
時間だけが経った。
なーんにも動きなし。
仕方ないからあさごはんをつくった。
作りながら、こころがキーキーいってた。
がたん、って塩の瓶を倒してしまった。
塩が流し台にこぼれた。
わたしのこころからも声がこぼれた。
「きーーーーー!!」
「どうしたぁ?」って、オットの声はのんきだ。
「きぃいいいい!!もういや、いや、いや!」
フライパンから、炒めていた人参が飛び出した。
「もういやーーーーー!!」
わたしがいらいらしてると
オットはとりあえず冷静になる。
わたしのおかしな言動が病的なものか、
それとも単なるいらいらかを見極めてる。
昔、わたしがこころを病んでたときからの習慣だ。
「なにもかもうまくいかないの!」
と、わたしは言う。
「塩をこぼしたの、ウチが汚いの、人参が飛んでったの、ガス台がべたべたなの、暑いの、ねむいの、なにもかもいやーーーーなの!」
と、わたしは言う。
『あんたはなーんにも手伝ってくれないもん』
とは、言わない。
『だれかごはんつくってよーう!』
とは言わない。
言わない代わりに、きー!って言う。
へなちょこの処世術。
「きーきー言ってないで、座りぃ」
と、オットが言う。
もう出来てるごはん(わたしが、つくった)を
目の前にして言う。
「ね、食べよう?食べてから一緒に片付けよう?」
わたしが、わたしが、わたしが、
という言葉は飲み込む。
「おいしいね」
と、オットが言う。
「おいしくない」
と、わたしは言う。
だってほんとにおいしくなかったもん。
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ごはんを食べて、わたしは流しを磨いた。
ガス台を磨いた。
汗がぽたぽた落ちた。
オットはお手洗いにこもっていた。
出てきて台所を見て
「きれいになったねー」
と言った。
わたしは、わたしは、わたしは、
という言葉は飲み込んだ。
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やり残した仕事があるというので
オットは出勤していった。
シャワーを浴びてビールを飲みながら
だいすきなバンドのライブビデオを見た。
始まるなり、泣きそうになった。
ウチが汚いのも、
わたしが役に立たないのも、
オットが役に立たないのも、
(でも温厚でばかみたいにやさしいのも)
Lがわたしのことを好きになってくれないのも、
もうどうでもよくなった。
圧倒的な音に飲み込まれて、幸せになった。
涙が出たから、ラクになった。
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歌詞もMCもこころにじゅくじゅく沁みた。
ベーシストの指の動きにうっとりした。
わたしはベーシストに弱い。
(指が好きだからピック弾きだと魅力半減だ。)
わたしはメガネ君に弱い。
見ながらどんどんビールを飲んだ。
酔っ払ってきて、一緒に歌った。
いい気分になって欲情した。
かなしいやら、情けないやら、
せつないやら、愛おしいやら、
誰に対するどんな感情か
よくわからなくなってきて
どんどん音量をあげて
歌いながら、うっくうっく泣いた。
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ラストの曲が、
うおおおおおって盛り上がって終わった瞬間
『今死んだら、いい人生だったと思えるかも』
と思った。
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だがしかし、わたしは死ねずに
今夜のばんごはんのことを考えているのだった。
きーーーーーー。
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お休み日。
朝起きたら(いつものことだけれど)部屋が
おっそろしく汚かった。
キーーーーーーー!!ってなった。
でもなんにもする気がおきなくて
キーキー気分のままでいた。
オットがのろのろ起きてきた。
わたしは黙ってた。
時間だけが経った。
なーんにも動きなし。
仕方ないからあさごはんをつくった。
作りながら、こころがキーキーいってた。
がたん、って塩の瓶を倒してしまった。
塩が流し台にこぼれた。
わたしのこころからも声がこぼれた。
「きーーーーー!!」
「どうしたぁ?」って、オットの声はのんきだ。
「きぃいいいい!!もういや、いや、いや!」
フライパンから、炒めていた人参が飛び出した。
「もういやーーーーー!!」
わたしがいらいらしてると
オットはとりあえず冷静になる。
わたしのおかしな言動が病的なものか、
それとも単なるいらいらかを見極めてる。
昔、わたしがこころを病んでたときからの習慣だ。
「なにもかもうまくいかないの!」
と、わたしは言う。
「塩をこぼしたの、ウチが汚いの、人参が飛んでったの、ガス台がべたべたなの、暑いの、ねむいの、なにもかもいやーーーーなの!」
と、わたしは言う。
『あんたはなーんにも手伝ってくれないもん』
とは、言わない。
『だれかごはんつくってよーう!』
とは言わない。
言わない代わりに、きー!って言う。
へなちょこの処世術。
「きーきー言ってないで、座りぃ」
と、オットが言う。
もう出来てるごはん(わたしが、つくった)を
目の前にして言う。
「ね、食べよう?食べてから一緒に片付けよう?」
わたしが、わたしが、わたしが、
という言葉は飲み込む。
「おいしいね」
と、オットが言う。
「おいしくない」
と、わたしは言う。
だってほんとにおいしくなかったもん。
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ごはんを食べて、わたしは流しを磨いた。
ガス台を磨いた。
汗がぽたぽた落ちた。
オットはお手洗いにこもっていた。
出てきて台所を見て
「きれいになったねー」
と言った。
わたしは、わたしは、わたしは、
という言葉は飲み込んだ。
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やり残した仕事があるというので
オットは出勤していった。
シャワーを浴びてビールを飲みながら
だいすきなバンドのライブビデオを見た。
始まるなり、泣きそうになった。
ウチが汚いのも、
わたしが役に立たないのも、
オットが役に立たないのも、
(でも温厚でばかみたいにやさしいのも)
Lがわたしのことを好きになってくれないのも、
もうどうでもよくなった。
圧倒的な音に飲み込まれて、幸せになった。
涙が出たから、ラクになった。
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歌詞もMCもこころにじゅくじゅく沁みた。
ベーシストの指の動きにうっとりした。
わたしはベーシストに弱い。
(指が好きだからピック弾きだと魅力半減だ。)
わたしはメガネ君に弱い。
見ながらどんどんビールを飲んだ。
酔っ払ってきて、一緒に歌った。
いい気分になって欲情した。
かなしいやら、情けないやら、
せつないやら、愛おしいやら、
誰に対するどんな感情か
よくわからなくなってきて
どんどん音量をあげて
歌いながら、うっくうっく泣いた。
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ラストの曲が、
うおおおおおって盛り上がって終わった瞬間
『今死んだら、いい人生だったと思えるかも』
と思った。
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だがしかし、わたしは死ねずに
今夜のばんごはんのことを考えているのだった。
きーーーーーー。
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